「編み物って、ちょっと憧れるけど、難しそう…」
そんなふうに感じたことはありませんか?
手のひらに毛糸をのせて、少しずつ編み目がつながっていく時間は、とても静かでやさしいものです。
この記事では、初心者さん向けに「かぎ針編み」の始め方をわかりやすくご紹介します。
必要な道具や、最初の一歩にぴったりの編み方まで、やさしくお話ししていきますので、どうぞお茶を片手に、ゆっくり読んでみてくださいね。
かぎ針編みってどんなもの?
編み物には、大きく分けて「棒針編み」と「かぎ針編み」があります。
棒針は2本の針を使って左右で編んでいくのに対し、かぎ針編みは1本のかぎ状の針で、ひと目ずつ引っかけながら編んでいく方法です。
特徴は、動きがシンプルで覚えやすいこと。
作品のサイズも自分で調整しやすく、「コースター」や「モチーフ」など小さな作品から気軽に始められるのも魅力です。
また、丸く編んだり、お花のようなモチーフを作ったりと、自由度の高いデザインが楽しめるのも、かぎ針ならではの楽しさ。
初めての編み物に迷ったら、まずは「かぎ針編み」から始めてみるのがおすすめです。
かぎ針編みに必要な道具はこれだけ
かぎ針編みを始めるために、そろえる道具はほんの少し。
最初は、たったこれだけで大丈夫です。
かぎ針
糸を引っかけて編むための道具。
初心者には「5/0号」や「6/0号」あたりが扱いやすくておすすめです。
毛糸
アクリルやコットンなど、すべりがよくてふんわりした並太毛糸を。
ラベルに「5/0号針使用」などと書いてあるものを選ぶと◎。
ハサミ
糸を切るだけなので、手持ちのものでOK。気分が上がる“ちいさな糸切りハサミ”もあると楽しいですよ。
あると便利な道具
なくても何とかなるけど、あると便利な道具は2つです
とじ針(毛糸用の針)
編み終わりの糸を“とじる”ために使います。100均でも買えます。
クリップ(目数マーカー)
編み目の数を見失わないための小さな目印。洗濯ばさみでも代用OKですが、1つあると安心です。
これだけそろえば、もう始められます。
「まずは100均で…」という方にもやさしい道具ばかりですよ。
最初にそろえる道具の選び方【初心者向け】
お店に行くと、たくさんのかぎ針や毛糸が並んでいて、どれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。
でも大丈夫。ここでは 「最初のひとつ」にぴったりの選び方 をお伝えします。
✦ かぎ針の選び方
号数は「5/0号」か「6/0号」
が基本中くらいの太さで、初心者でも扱いやすいサイズです。
グリップ付きがおすすめ
持ち手にゴムやシリコンのグリップがついたタイプは、手が疲れにくく、すべりにくい ので最初の1本にぴったりです。
クロバーやチューリップなど、やさしい設計のものが人気です。
✦ 毛糸の選び方
アクリル or コットン素材の「並太」タイプが◎
ふわふわしすぎず、引っかかりにくいので編みやすさ◎。
「マフラー用」「初心者向け」などの表記がある糸を選ぶと安心です。
濃すぎない色を選ぶのがコツ
濃い色は編み目が見えにくく、疲れてしまうことも。
やさしいベージュや淡いグレーなど、目が見やすくて気持ちもほっとする色合い が◎です。
道具選びは、これから始まる「編み時間」の第一歩。
せっかくなら、手にとってうれしい、気分が上がる道具 を選んであげましょう🌼
くさり編みってどんな編み方?
かぎ針編みの一番はじめに覚えるのが「くさり編み」です。
名前の通り、くさり(チェーン)のようにつながる基本の編み方で、これができればスタートラインに立てたも同然です。
くさり編みのイメージ
くさり編みは毛糸にかぎ針を引っかけて、ループを1つずつ引き出していく編み方。
見た目はゆるやかな鎖が連なったような形になります。
まっすぐ進む編み方なので、最初に作る作品はこの「くさり編み」を活かしたシンプルなものが多いです。
くさり編みができると…
- 編み物の「土台」が作れるようになります
- コースターやひもなど、簡単な作品が作れます
- 他の編み方(細編み・長編みなど)の“スタート地点”になります
まずは10目だけでも編んでみよう
きっちりじゃなくて大丈夫。
ふわっと、ゆるめに10目だけ編んでみてください。
うまくいかなくても、「編む」ってこういうことかも…と感じられたら、それで◎です。
最初は針の動きもぎこちないかもしれませんが、何度かやるうちに自然と手が覚えてくれますよ。
はじめての一段を編んでみよう(細編み)
くさり編みができたら、いよいよ「編み物らしい編み方」の第一歩。
ここでは基本中の基本、「細編み(こまあみ)」をやってみましょう。
細編みってどんな編み方?
細編みは、目が詰まっていてしっかりした仕上がりになる編み方です。
覚えておくと、コースターやポーチ、小物入れなどに応用できます。
編み方のながれ
- くさり編みを作る(10〜15目でOK)
- 1つ目の目にかぎ針を刺して、糸を引き出す
- 2本のループをかぎ針にかけたまま、もう一度糸を引き抜く
これで1目(ひとめ)編めました!
この繰り返しで、横に一列(=1段)編んでいきます。
編みはじめに気をつけたいこと
- 糸の引き加減は「ふわっ」とやさしく
ぎゅっと引っ張ると、あとで編みにくくなってしまいます。 - 目の大きさはそろわなくてもOK
最初はバラバラでも大丈夫。「10目編んだ!」という経験が大事です。
最初の一段が編めると、世界がちょっと広がる気がします。
あとは少しずつ、できることを増やしていくだけです。
編み物を続けるための小さなコツ
編み物は「できた!」のうれしさがある反面、「なんかうまくいかない…」と感じて手が止まってしまうこともあります。
そんなときに思い出してほしい、小さなコツをまとめました。
「うまく編めない日」があってもいい
編み目がガタガタだったり、なぜか途中で数が合わなかったり…。
でも、それもぜんぶ「編み物の時間」のうち。
一度ほどいてやり直しても、それは失敗じゃありません。
「あ、今日はおしまいにしよ」と、そっと毛糸をしまうことも大切です。
同じものを何回も編んでみる
最初のころは、「コースターばっかり編んでるな…」と思うかもしれません。
でも、くり返し編むうちに手の動きがなめらかになっていきます。
慣れてくると、ちょっとずつ違う形にもチャレンジできますよ。
気分がのる毛糸を使おう
好きな色、手ざわりのいい糸、ちょっとだけ高かった毛糸。
「触るだけでうれしい」と思える糸を使うと、続けるモチベーションになります。
道具や毛糸を選ぶ時間も、編み物の楽しみのひとつです。
編み物は、上手に編めることよりも
「心が落ち着いた」「なんだか気持ちよかった」 と思えることがいちばん。
あなたのペースで、少しずつ続けてみてくださいね🧶